日本磁気共鳴学会のWebサイトに基本的な対応方法が記載されていますのでご参照ください。
http://www.jsmrm.jp/modules/other/index.php?content_id=5
そこには、検査中は連続的に心拍を監視することと、不測の事態に即座に対応できる体制を整えることが記載されていますのでそれに準じることが重要です。しかしながら、実際に検査中に被検者に異変が生じた(不整脈が起こった)ときには、ACLSのBLS(一次救命処置)に則って対応することが必要です。以下を参考にしてください。
1.応援を呼ぶ(本来、技師1人で心臓ペースメーカ装着者のMRI検査を実施することは禁忌です)。循環器内科医もしくは救命救急医を呼ぶ(直接コールができるシステムを構築しておく方が望ましい)。応援で呼ばれた人が医師でなければ、その人が循環器内科医または救命救急医を呼ぶとともに、AEDもしくは除細動器を取りに行く。2人で検査を行なっている場合は、もう一方の者が同じような対応をする。
2.検査室内に入り、被検者をガントリから出す。
3.声をかけ被検者の様子を確認し、処置が必要・不必要にかかわらずを一旦検査室から外に出す。
4.大きな声で呼びかけても呼吸がないか、正常な呼吸でない場合はCPR(胸骨圧迫)を開始する。
5.状況によってAEDまたは除細動器で電気ショックをかける。緊急の場合はAEDの方が使い勝手がよい。