添付文書に「MRI検査禁忌」と記載されていない人工心臓弁を装着された患者のMRI検査は、可能であるということになります。しかしながら、それはMRI検査が可能であるというだけで、その患者を安全に検査が実施できるかとは別次元の問題です。元々心臓に疾患のある方のMRI検査を実施するのですから、健康な人のMRI検査より何倍もリスクが高いということを忘れてはなりません。したがって「安全に検査ができる」という解釈は間違っています。
非常にリスクの高い患者さんのMRI検査を実施しているという認識で、最大限の管理体制で検査を実施すべきと考えます。安全にMRI検査を実施するためにオペレータは努めるべきですが、「安全なMRI検査」は存在しないと考えます。常に何らかのリスクを負って検査を実施していると考えてください。