フェジン静注40mgは、鉄欠乏性貧血症に用いられる含唐酸化鉄注射液です。組成は〔Fe(OH)3〕m〔C12H22O11〕nと記載され、Fe(OH)3は通常は磁石に付かない酸化鉄です。また、コロイド粒子も6~8nmということですので塞栓を起こす可能性は極めて低いです。本剤を製剤している製薬会社にも尋ねましたが、磁性(溶剤吸引)に関する障害事例は今まで報告されていないとのことでした。
したがって今回のフェジンを静注されていたことと、MRI検査後に脳梗塞を発症されたことの因果関係はきわめて低いと考えます。ただ、いろんな酸化鉄があるようですので、それぞれに確認しておく必要があります。
また表皮に塗るような化粧品に含まれる酸化鉄は、吸引されなくても導電性が高いので火傷の危険性があります。