胸骨ワイヤーは胸骨に強く固定されているため、一般的にMRI対応のステントなどと同様に術後6~8週間でMRI検査が可能だと私は判断をしていますが、いずれの情報誌にても胸骨ワイヤーに関してMRI検査が可能であるとの記述はありません。したがって、MRI検査の安全性に関しては、実施施設の自己責任になります。
胸骨ワイヤー部を撮像すると信号欠損がでるので、金属であることは明確です。変位力はガントリの入り口の辺縁付近が最大に、トルクは磁場の中心(アイソセンター)付近で最大になります。また、RF磁場に直接暴露すると発熱するが、誘導電流が発生すると予測しないところで発熱するのは他の体内金属と同じ注意が必要です。したがって撮影部位によって患者様へのリスの程度は異なります。