本件に関して、私の探した限りでは実験結果や論文などやの明確なエビデンスはありません。あくまで推測の域を出ないということで回答いたします。
結論として、安全なガドリニウム造影剤の対外排出を考えるのなら、検査後の飲酒は控えると共に積極的な水分摂取を心がけていただくのが推奨されます。
Gd-DTPAは12時間でほぼ全量が尿から対外排泄され、Gd-EOB-DTPAは尿(57%)と胆汁・糞(39%)から4日間で約90%が排泄されると、添付文書に記載されています。飲酒をすると排尿回数が増え体内から水分が奪われ「脱水」を起こします。この時に血中のGd造影剤濃度が上昇する可能性を否定できません。Gdはキレートで囲まれているとはいえ猛毒なので、体内で濃度の高くなることは避けた方が無難だと思われます。
一方、引水による排尿回数の増加は、Gd造影剤の尿排泄を促進させ、体内のGd造影剤濃度の上昇を防ぐことに役立つと考えます。