サーフロー留置針をはじめ他のメーカも含めて静脈留置針の内針およびカテーテルハブ部にステンレス鋼(SUS)が使用されているとの記載があります。番号の記載がないためどの程度の磁性があるかは添付文書だけでは判明しません。使用上の注意に、どのメーカも「磁場の影響によりカテーテルハブ部が引っ張られカテーテルが抜ける可能性がある」「内針が磁場に引き寄せられ針刺しや血液飛散の可能性がある」と記載されているため、少なくともこのタイプの静脈留置針でMRI検査室内での血管確保は控えるべきと考えます。
血管留置後のカテーテルハブ部の金属部分への磁場から吸引は、ほとんどありませんので粘着テープなどでしっかり固定すれば大丈夫だと考えます。画像への影響も注視すればわかる程度です。
内針の引っ張られる強さは、それほど強くなく大丈夫なように感じますが、ステンレス鋼は熱や圧力によって磁性を持つことがありますので、血管確保だけはMRI検査室外で行った方が無難だと判断します。しかし、MRI検査の造影に、このタイプの静脈留置針の使用まで控えることはないと考えます。
吸引はガントリの入り口付近で最も強く、中心部では作用しないこと。また、トルクは磁束に沿って平行になる方向へと働くことも認識しておく必要があります。(最初の回答から変更しました 7/27)