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今回、MRI対応ペースメーカー患者の撮影者について「MRI 対応植込み型デバイス患者の MRI 検査の施設基準」に記載がある以下の部分がもう少し詳細な情報をいただければと思っています。

b. 検査の実施について 検査中に常勤の日本磁気共鳴専門技術者(MR 専門技術者)が、検査の諸条件が確実に 設定内である確認を行うことを明記すること。但し、暫定的に、MR 専門技術者に準ず る者でも可とする。

最後の部分の暫定的にからの部分になります。当院で夜間・休日はMRI対応ペースメーカー患者の撮影はMR係と呼ばれる常時MRIを触っている技師が対応しておりますが、院内で業務拡大で普段MRIをさわっていない技師も撮影できるようにするとの方針になりました。ここでMRI専門技術者に準ずるものでも可という部分の認識を教えていただきたいです。

今回の業務拡大では平日日勤ではまったくMRIを触っていない技師がやることについて問題はないのか?触るのであればどのレベルまで勉強をすればいいのか基準のようなものがあれば教えてください。
ペースメーカ
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本文内の「暫定的にMR専門技術者に準ずる者でも可とする」の解釈は、専門技術者が2020年7月1日現在で1128人であり、全国のMR装置を有する施設の多くに専門技術者が行き渡っている状況ではないので、循環器内科や心臓外科を標榜しているにも関わらずペースメーカをコントロールできずにMRI検査ができないとなるとMRIの社会的有効性が低下するため、このような暫定処置にしています。したがって暫定的に認められる技術者は、少なくとも装置の精度管理を行い、画像の成り立ちと信号の意味を理解し、安全管理(吸引・発熱・神経刺激・騒音・クエンチ)に関しては他の医療職に対して教育ができる知識と技術を有している必要があります。

このようにMR専門技術者は、施設のMRI装置の精度と安全を確保する役割(他に地域への知識と技術の普及という役割もある)を担いますので、「MR専門技術者が常にペースメーカ植込み患者を扱わなければならない」ということはありません。要するにMR専門技術者は、誰がMRIを担当しても患者様に障害を与えることなく、安全に精度の高い画像が提供できる環境を構築する責任を負っていると理解してください。したがって業務拡大で普段MRIに従事していない技師がMRIを担務したとしても、検査の質と安全を担保する知識と技術を担当者に伝授していただければ問題ありません。

「準ずる者」とは、MRIの関連団体にて安全性に関する講習会に年に1回程度参加し、磁気共鳴医学会学術大会などに常習的に参加している方を指します。

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