元々心臓に疾患を持った患者であるうえに医療器具（心臓ペースメーカ）を植込んだ患者のMRIをある条件下で実施することになるので、実施条件（ペーシングモードの設定、最大勾配スルーレート、最大空間勾配、SARなど）をコントロールできる知識と技術を有していないと患者の安全を確保できないと判断しているからです。ここでいう心臓ペースメーカは、MRI対応ではなく「条件付きMRI対応」です。さらに、実施施設に放射線科医と循環器内科医もしくは心臓外科医が滞在していることが必須あり、それを扱う技術者は磁気共鳴専門技術者が望ましいとされています。さらに実施条件も詳細に規定されており、講習の受講も義務付けられています。以上のように、被検者を非常に危険な状況でMRIを実施することになるので、安全管理の十分に整った施設で実施しなければならないと決められています。
