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最大勾配スルーレートと最大傾斜磁場強度はペースメーカにどのような影響を与えるのでしょうか。
用語解説

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スルーレート(slew rate:SR)[T/m/s]とは、最大傾斜磁場強度[T/s]に至るまでの応答速度です。傾斜磁場は時間あたりの磁場の変化率(dB/dt)で示され、原子核に位置情報を与えるための磁場です。スルーレートが大きいほど短い時間で強い傾斜磁場に達することができるので、撮像を高速にできるとともに、同じ時間内でスライス枚数を増やすこともできます。より高度な臨床アプリケーションを起動させるためには、より強い傾斜磁場強度と高速なスイッチング性能が必要とされています。

しかし傾斜磁場は、体内ペースメーカのペーシングシステムに電気的なループを構成し、暴露時にリード電極に電圧パルスを誘導し心臓に直接刺激を与える可能性があるので、全操作モードで心臓刺激(心細動)を与えてはならないとされており、末梢神経刺激(periphral nerve stimulation:PNS)に関しては、最小にしなければならないと決められています。PNSは撮像中心ではなく、撮像中心から領域から離れた傾斜磁場強度が最大となる部位で作用します。

多くの体内デバイスの最大許容スルーレートが200T/m/sとなっていますので、使用装置の最大スルーレートが200T/m/s以下であれば、当該デバイスのMRIは可能だと判断できます。しかし、高性能MRI装置でスルーレートが200T/m/s以上の性能の装置では当該デバイスのMRIは不可能ですが、そのような装置には最大スルーレートを任意に設定できる機能が付随していますので、それを活用すれば当該デバイスのMRIが可能になります。


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