発熱に関しては、SARで規制されますので1.5Tでも3.0Tであっても通常操作モードであれば同じレベルだとして問題ないと判断できますが、静磁場暴露に対する影響に関しては未だ継続調査となっており安全性は保障されていません。したがって、MRIをするのなら1.5T装置で実施するのが推奨されます。
妊娠されている方のMRIは、胎児の発熱、騒音に注意が必要です。腰椎MRIならお母さんは局所のRF照射ですが、胎児は全身にRF照射を受けることになります。SARの制限値を決める体重の入力も胎児を含めた体重を入力するとRFの過照射につながりますし、異常出産に至った場合のインフォームドコンセントも重要になります。このように妊娠されている方のMRIは、ベネフィット(必要性)がリスクを大きく上回らない限り、安易にMRIを実施するのは非常に危険だという考えの基に判断をしてください。