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MRConditional製品における添付文書において

・MR装置が示すSAR[W/kg]と連続スキャンの時間[min]とその時の発熱量[℃]

の表記がありますが、実運用上どのように解釈して検査していますでしょうか?

・そもそも発熱量は何度までなら大丈夫なのか?

・表記の発熱量が低い場合、表記のSARを超える撮影は不可なのか?

例えば1.0W/kg、0.5℃上昇の表記であれば倍のSARの出力(2.0W/kg、ノーマルモード)での撮影で1.0℃上昇とみなしてはいけないのか

・表記のスキャン時間を超える撮影は不可なのか?
複数部位や多数撮影する必要がある場合は冷却期間・時間はどれくらい確保するのか

アドバイスをお願い致します。
医療機器・器具

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身体を構成する蛋白質の中には42℃を超えると熱凝固する物質があり、細胞の生化学反応においても不可逆的な反応が起こり10時間以内に死に至る可能性が高い。と体温の限界が記載されていますので、局所的な発熱量(深部体温)も42℃以下に抑えなければならないと考えます。

SARは「単位体積当たりのジュール熱」と「単位質量への変換とRF印加時間」の積で求められるので、SARが2倍になれば体温上昇も倍になると考えてよいと思います。

温度上昇に関わる操作モードでは、通常操作モードで体内深部温度上限39℃、局所組織温度上限39℃、体内深部温度上昇上限0.5℃と規定されています。第一次水準管理操作モードでも40℃、40℃、1.0℃です。したがって、SAR1.0w/kg、0.5℃の表示があって、SAR2.0w/kgで撮像した場合は、添付文書に記載の半分の時間で終了しなければなりません。同時間の撮像をするのなら第一次管理操作モードで実施することになります。体内深部温度の上昇上限が決められている限り、規定のSARは超えると安全は保障されませんので、体内深部温度が42℃にならないのなら大丈夫という考えにはなりません。RFパルスによって体温そのものが上昇する以上に、熱伝導率のよい金属製のデバイスの温度はさらに上昇している可能性も考慮する必要があります。

スキャン時間は、RFパルスを照射している実時間と捉えればいいので、被検者が静磁場コイルの中に入っている時間ではありません。複数部位を撮像する場合など、直接インプラントにRFパルスを照射しない場合もありますが、深部体温は局所的に上昇するのか、それが全身に伝播して全身の深部体温を上昇させるのかはよくわかりませんので、ここでは安全則を採用してください。冷却時間は、少なくともRFを印加した時間と同じ時間が必要だと考えます。

今後の改定では、Comulative Equivalent Minutes at 43℃(CEM43)の採用が検討されています。これは、細胞レベルである温度における熱的損傷が43℃における何分間の加温に相当するかを示すもので、今後発熱に関する規定が変わる可能性があります。

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