現在一般的に画像を形成するためのMR信号は、ガントリーに埋め込まれた全身用高周波コイルからRFパルスを照射し、表面コイルで受信する方法が多く採用されています。したがって、撮像目的中心から20~25cm離れた部位までがRFパルスの影響を受ける範囲だと考えることができます。発熱は、コイルの中心部より端の方が起こりやすいと言われていますので、ブラジャーの金具がちょうど境界領域に存在することがあるかもしれません。発熱を起すかは微妙ですが、汗をかかれていたりして誘導電流が流れやすくなり、微妙な隙間などが皮膚との間に生じれば発熱しないとも限りません。これまで事故例は聞いていませんが、大丈夫である保障はありません。
足関節の検査の場合も同じように考えればいいと思いますが、ネイルやカラーコンタクトレンズには、明らかに磁石に吸引される物質が含まれている製品があります。特にコンタクトレンズは、ヒトの重要臓器ですので十分慎重に取り扱ことが肝要です。