基本的な用語は、ASTMならびにISOの規格に定められています。厚労省発出文書「植込み型医療機器等のMR安全性にかかる対応について 」ならびに、国内の試験会社の報告書においては正確な用語が使用されています。したがって統一した用語はすでに存在します。
しかし、海外の試験会社から得られた報告書などを日本語に訳す際に、さまざまに訳されることが混乱を招いている場合が多いと思われます(英語でも用語の統一は図られています)。これを避けるためには、添付文書に記載すべき物理量に相当するものが、海外の試験報告書におけるどの語なのか、についての理解を深める必要があります。さらに、対象となる医療機器は千差万別であるため、添付文書における書き方に関する文章の雛形を完全に統一するのは困難であると思われます。
以上のような背景から、厚労省・PMDAにおいて「文言の統一」をすることは現実的ではないようです。したがって、現在は今回のセミナーのように学会ならびに民間企業による情報を通じて、理解を深めて頂くことが早道だと考えています。