頭頸部の検査の際、肩に貼った市販のハップ剤(白い厚みのあるタイプの湿布薬)で発熱(軽度の発赤)をした経験があります。素材に金属が含まれる貼付薬によって、熱傷を起こした事例報告もありますので1)、外せるものは外してください。ガントリ内に貼付薬があるとRF照射によって火傷を起こす可能性があります。
また貼付薬剤の除去や再配置は,薬用効果を変えることになるかもしれませんので、担当医もしくは放射線科医と相談して決定してください.ACRでは,対策として貼付薬剤の上に冷湿布や氷嚢を直接置くことを推奨していますが2),この方法はまだ国内では標準化していません.
1)FDA Public Health Advisory: Risk of Burns during MRI Scans from Transdermal Drug Patches with Metallic Backings March 9, 2009.
2)ACR Guidance Document on MR Safe Practices: 2013 JMRI 2013;37:501–530.