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傾斜磁場(空間磁場勾配)[T/m] の数値設定について、添付文書に記載した自社試験条件では実際に則していないと指摘されたことがあります。

臨床の主な空間磁場勾配の条件・範囲およびワーストケースの考え方を教えてください。

(メディエ主催「第5回植込み型医療機器等のMR安全性にかかる対応について」での質問)
規制値

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ご質問にある「傾斜磁場」の意味によって回答は大きく異なります。一般にMRIに対して「傾斜磁場」といった場合は時間的にスイッチされるものを指しますが、ASTM規格ではこの「傾斜磁場」に関する試験項目はありません。したがって、おそらくは「空間磁場勾配」(静磁場の磁束密度の空間的勾配)を指しておられると思います。臨床用MRIにおける典型空間磁場勾配の値は1.5T装置で20 [T/m]、3Tで17 [T/m](ASTM F2052 1)のX3.1.3項に記載)です。ただし試験対象が常磁性体あるいは反磁性体である場合には、静磁場強度の値を乗じた値[T^2/m]を考慮する必要がありますので、御社の製品に応じてご注意頂く必要があります。

  1. ASTM International. ASTM F2052-21; Standard Test Method for Measurement of Magnetically Induced Displacement Force on Medical Devices in the Magnetic Resonance Environment,2021.

 

 

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