緊急でやむを得ず当該患者にMRI検査が必要な場合は、デバイスカードと手帳が不携帯であっても主治医の判断でMRI検査の実施は可能だと考えます。もし、その検査でトラブルが発生したとしても、第三者的にその時のMRI検査が有益であると判断された場合に限られます。今回の場合は、自施設で埋め込み術を施行されていることから、手帳に記載の情報は診療録に記載されていることを確認のうえ準備されると思いますので、多くは問題なく進捗すると考えます。ただし、今回は例外であるというスタッフ全員の認識が必要です。
ペースメーカを植込んだ方は、「手帳」とカードを有する場合は「カード」を携帯することが義務付けられていますので、たまたま当該者だけが携帯していなかったのか、不携帯が常態化していないかを循環器科ならびにペースメーカ会社の体制を確認しておく必要があります。
自施設で埋込術をしていれば安全性確認をすれば何とかなりますが、他施設で埋め込まれている場合は、よほどのことがない限り、不携帯でMRI検査を実施する勇気はありません。