被検者の方には、画像に映っていた事実を伝えた方がいいと考えます。理由は、後で発覚した場合のトラブルを防ぐためです。もちろん第三者の存在しない場所を選んでください。
2016年9月6日、医学雑誌JAMAに胎児MRI施行における胎児および出生後の小児への影響について「妊娠初期に胎児MRIを行った児は、行っていない児と比較し、成長障害、視力、聴力、発がんなど明らかな影響は認められなかった」との論文があります。この論文を引用して被検者にはMRI検査による胎児への影響は「ない」と説明してください。
ただし、私たちはこの論文に対して「問題がないので実施しても差支えがない」と述べている訳ではなく、妊娠初期の被検者に対してMRI検査を実施するか否かの判断を迫られたときの「MRIを実施する」という判断基準(ハードル)が下がっただけだと捉えています。